長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

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更新: 56分 17秒 前

国際的サプライチェーンから日本が突如外される時

木, 2020/07/30 - 15:41

世界的な混乱の後は必ず新しい秩序が生まれます。


幕末然り、大東亜戦争然り、冷戦の終結然り、そして今回の武漢ウィルスによる世界的な混乱を経て、日本は、いや全世界が大きな節目を迎えています。


自民党新国際秩序創造戦略本部での議論と資料を元に、経済インテリジェンスについて考えてみたいと思います。


1991年は冷戦が終結した時期であり、米国も軍事力から経済力をテコにした経済安全保障の概念が必要であるとの認識を持ちました。当時、対ロシア戦力の役割を終えたCIAは、余剰人員を経済インテリジェンスにシフトさせました。そして1996年に、経済スパイ活動法を制定し、犯罪の場所がアメリカ国内、インターネット上、海外であっても対処する権限を政府に与えたのです。


その結果、CIAには毎年約1兆6,000億円、人員は約2万1,600人の予算が投じられ、あらゆるインテリジェンス情報収集に当たっています。因みに、英国秘密情報局は毎年約4,000億円、人員約7,300人、ドイツ憲法擁護庁は毎年約500億円、人員約3,100人の予算を講じていますが、日本の内閣情報調査室は毎年約35.3億円、人員約250人、公安調査庁は毎年約153億円、人員は約1,600人。警察等も含めて日本のインテリジェンスの総予算は約330億円程度と推定されています。


米国は約1兆6,000億円。

日本は約330億円。


この差は経済インテリジェンスに対する「優先順位・意識の差」と言うことになります。


米国は特にこの20年間経済スパイ対策のインテリジェンス機関と民間企業の連携を強めてきました。米国には17のインテリジェンス機関が存在しており、そこに対する予算はインテリジェンスに関する予算だけで、総額8.7兆円規模に足しています。そして特筆すべきはFBIは、50の異なる業種、509社の企業と、週2回、20年間の打ち合わせの中で情報交換をしてきたのです。


509社の従業員総数は約2億人、GDPの50%以上を占めるに達する規模です。現在では約400万人規模のインテリジェンスコミュニティーを、「官民の間で形成」してきたのです。


現在米国では、「経済スパイ対策や会社のセキュリティーの質が“信頼という企業価値“を高める」という認識が広がっており、インテリジェンス企業からだけでなくFBIからの採用も活発化してきています。それほど企業インテリジェンスの重要度が高いのです。


さらに米国は経済スパイ対策だけでなく、新興技術の標準獲得、IT機器の新たな供給体制構築、機密情報を積極的に開示した企業や同盟国の巻き込みを図ろうとしており、インテリジェンス機関の経済分野での役割をさらに拡大しています。


では、日本の現状は?


このようなインテリジェンス機関を作ろうという気づきだけはあるのですが、日本のインテリジェンス機能を高めるためには、現在制度面において構造的な課題が存在しており、経済インテリジェンス向上の障壁となっています。


例えば、わが国には「仮想身分捜査(おとり捜査)法」がないため、組織内部に入り込んだ操作ができません。更には、個人情報保護法の「目的外利用規制」によって、ある人物を調査してほしいというニーズがあっても、基礎情報を共有することが原則許されていません。政府機関内でも機関によっては開示されないこともあるのです。更に、不正競争防止法では秘密情報の保有者の能動的な協力なくしては操作が困難です。流出情報の情報提供を受けたとしても、当該情報が秘密情報に該当するか否かの詳細な確認が必要であり、保有者自身の能動的な協力がない限り捜査の発動は困難なのです。


次に、日本の経済インテリジェンス活動を高めるための根本的な問題点について。情報を安全に管理するためのセキュリティーを含めたITインフラ投資の予算が少なすぎると言う致命的な欠陥がある事。日本のインテリジェンス機関の運用には、FBIのような民間企業と情報交換する枠組みが存在していないので、非常に限られた予算と「官に閉じた世界」で行われており、情報収集も極めて限定的なものになっていることなどが挙げられます。


これから日本の経済インテリジェンス機能を強化させるためには、「経済スパイ脅威分析に特化した新組織」を政府の中に作らなければなりません。言わずもがな、国家安全保障局(NSS)の中の経済班が日本の経済インテリジェンス機能の中枢になるのです。


そして行政だけが旗を振るのでは意味がありません。企業も大学、あらゆる機微な技術、最先端技術に関する情報に接する関係者たちが、ことの重要性を認識した上で、心を一つにし共有概念を持って運用をしていかなければならないのです。


繰り返しますが米国は20年かけて今日に至っているのです。わが国の周回遅れは実に深刻です。しかし、これまでの政治行政の不作為を恥じてでも、どれだけお叱りを受けてでも、今からでもやらなければなりません。


米国の国防権限法が世界に与える影響を鑑みると、日本の企業も大学も、そして政治・行政も、能天気でいると「国際サプライチェーンから突如外される」可能性があることを充分認識し、経済インテリジェンス構築に邁進していかなければならないのです。


横田滋さんのご冥福を心からお祈りいたします

土, 2020/06/13 - 15:21

私が北朝鮮による拉致問題に関心を持ちボランティア活動を始めたのは1998年の11月頃からでした。


当時はまだ会社員。休日等に集会や署名活動に参加をしていました。チラシを配っても無視をされる、署名を募っても罵声も浴びる。会社からもそういった運動には関わらないほうが良いとアドバイスすら受けており、拉致事件などあるはずはない、外国人差別などするな、世の中全体がそんな風潮の時代でした。


そして2002年8月31日、17年間勤めた会社を退職し、大阪14区に住まいを移し衆議院の予定候補者として活動を始めました。


そして真っ先に取り組んだのは拉致事件問題解決でした。


横田滋さんがお亡くなりになり何か記さねばならぬと考えていた数日ですが、以下の文章を今一度読み返しました。この憤りに満ちた日記は衆議院議員になる5年以上も前に記したものです。


議員となった今、自分自身のこれまでの行動を振り返りながら、自身の非力を悔やんでばかりではおられません。



横田滋さんのご冥福を心からお祈りするとともに、亡くなられた家族会の皆さんの無念の気持ちを忘れずに、今後とも必ず結果を出すために、取り組んでいく決意です。


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2004年12月11日、所属する大阪ブルーリボンの会主催の集会が、行われた。定員を大幅に上回る反響に心から感謝。


遺骨が偽物であったという事実に今こそ国民が拳を挙げるときである。私の思いは過去にも記したので今日はあえて割愛するが、集会を通じて感じたことを記す。


バッチを付けた政治家の不作為は今だに継続されているという事実である。


集会の準備として、大阪府の全国会議員、全府議会議員、一部市町村議員へ総数200通ほどのアンケート調査を行ったのだが、新聞にも報道されているように、回収率は29%。言わば、関心度は29%ということになる。票にならぬことは関心がないということなのか。あなた方の何の為のバッチなのかっ。たとえ、反対意見でも良い、アンケートにすら答えないその姿勢の根底にあるものは何なのかっ。


誰とはここでは記さない。会場で来賓として紹介した後「用は終わった」と言わんばかりにそそくさと中座する議員。時間ギリギリに来て席が用意されていないと受付で駄々を捏ねる議員(開演20分前には満席状態だったので、来賓席も使わせてもらった)。会場に入りきらない人たちが外のロビーでモニターに食い入るようにしているのに、その脇でタバコをふかし全く関心のない様子でたむろし、「入れないならいいや」と集団で帰っていく議員。開始時間20分も過ぎて来場し、名前が紹介されなかったと文句をタレル議員。


驚愕すべきは、数日前には「長尾君、君が主催していることをアピールしなければ君がこの会を運営する意味はないよ。まだ甘いねぇ」と耳打ちする議員すらいたのだ。わたしは愕然とした。


わたしは、この議員達の名前と顔を一生忘れないだろう。


横田早紀江さんが「バッチをつけた政治家の皆さんに動いて頂かなければ何も解決しないのです。」と訴えていた。


そのとおりである。係る集会は、バッチをつけた政治家のためにあるといっても過言ではない。危機感を強めた国民が政治家を教育する場であるとすら言いたい。だから見様によっては主役はバッチをつけた政治家達であったのだ。しかし、その政治家達が前述の有様なのである。


わたしは、舞台袖で会の進行を見守っていた。私の選挙区でこの集会を行ったわけだが、大阪ブルーリボンの会はどこの政党も支持しない任意の市民団体である。この問題は超党派で取組まなければならない、それも緊急事態の問題なのだ。


信じられない態度の議員を目の前に、「それでも彼らは腐っても現職議員なのだ、自分はそれすらでもない」と実に落ち込んだ。


所詮自分には力がないのだと痛感した。力が欲しいと思った。自分が彼らのだらしなさをマイクを通じて糾弾、教育したいとすら思った。


舞台袖からは会場の様子が良く見えた。会場には最後まで席を離れずに被害者家族の話を聞いてくれた議員もいた。顔をクシャクシャにしてハンカチで涙を拭う議員もいた。2時間半メモを取り続けている議員もいた。また、一般受付を通り一般人として立ち見で最後まで立ち会ってくれた議員複数もいた。


わたしは、この議員達の名前と顔も一生忘れないだろう。


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消費税課税停止を現実化させるために

月, 2020/06/01 - 06:08

日本銀行の新型コロナ対応を見てみます。大きな柱は3つ。第一に企業等の資金繰り支援。第二に金融市場安定のための外貨供給。第三にETF等買い入れです。


企業等の資金繰り支援については、特別プログラムとして総額75兆円に+ αの額を講じています。今後CPや社債等の買い入れ、新型コロナ対応特別オペ、そして新たな資金供給手段を講じ、地域金融機関等を通じて全力で資金繰り支援を行います。


金融市場安定のための、外貨供給については、既に報道されている通り、国債買い入れドルオペについては無制限とされています。今までは80兆円を限度としておりました。それでも実際の額は20兆円にも満たない状況でしたが、2月以降の増加額実績は30兆円あります。今後は政府方針にある真水予算、第一次補正で26兆円、第二次で32兆、これに、今後発生するであろう税金の延納措置に関する対応も加わります。単純計算でおそらく少なくとも80兆円は超えていくのではないかと思っております。


ETF等の買い入れについては年間約12兆円を想定しています。


このように金融側の支援としては十分な措置を取る体制ができております。しかしその体制を全国津々浦々、現場の末端にまで徹底させるための手足が圧倒的に不足しています。


5月27日時点で、公庫への申し込み件数が540万件あり35万件、6.6兆円の融資が成立しています。民間金融機関については21万件の申し込みに対し、12.6万件、2.3兆円の融資が成立しています。


改善の効果が少しずつ数値に現れてきておりますが、今後も政府系金融機関のみならず、民間金融機関の力、郵便局ネットワークの力なども借りながら全力で手足となるような実行部隊を整備していきます。


「支える側の準備」はできております。


輸出入やインバウンド観光等が武漢ウィルスによって大きく落ち込んだことに学ぶならば、製造業の国内回帰と言う大きな柱と、もう一つの大きな柱として、内需がGDPを支えているわが国の経済構成にあって、どん底にまで低迷した「消費を喚起させること」に全集中させるべきであると思っております。そのための措置は間違いなく減税であり、その中心核となる施策は「消費税課税停止」であります。


5月29日、「日本の尊厳と国益を護る」の総会において、「消費税課税停止」と言う概念を中心核とする法律案の策定について執行部一任を取り付けました。


これまで、軽減税率全品目適用し税率0%、消費税率を5%とする、消費税率を0%とする、など様々な選択肢を3月以来議論をして参りました。それぞれに一長一短があり、決して時間があるわけではない現下情勢も鑑み、最終的には「消費税課税停止」と言う形が最も現実的であろうと言う判断に至ったものであります。今後は法案概要案、法案骨子案、法案要綱案、条文案等、最低限必要な書類の準備が整います。


課税停止によって不足する社会保障等の財源等は赤字国債で賄います。日本銀行がその気になってくれている間にこれを断行します。


今後も衆議院で51人以上、参議院で21人以上の議員立法に足りうる有志議員数で、施策を現実的に進めるための議論を加速させて参ります。

融資、給付金等の緊急支援策を申し込まれた皆様へ

木, 2020/05/28 - 10:08
最近は、「どのような支援措置があるのか?」と言うお問い合わせから、「申し込んだが、なかなか返事がない」、「手続きが遅い」と言うお問い合わせが格段に増えて参りました。もちろん少しづつではありますが、「本日融資が決定した」、「今日給付金が振り込まれた」と言う感謝のご連絡もいただくので、少しは心を撫で下ろしています。

政府与党で様々な緊急支援策を講じて参りましたが、例えば給付金等にしても「お届けをする手足がない」現実があるにもかかわらず、「すぐ給付される」と言うイメージを先行させてしまった反省点があると思います。地方公共団体や、社会福祉協議会などには大変なご負担をおかけしています。

金融機関の窓口にしても、政府系金融機関の店舗数は全国で240店舗ほどで、従業員は1万3000人程度。現場では不眠不休で一生懸命対応しているものの、問い合わせがそのキャパを超え、混乱し、よって手続きはさらに遅れます。利用者とのつながりが強い地域金融機関(職員数約40万人)との連携は、現時点でこそ少しずつ始められてはおりますが、支援策を講じた当初は、そのような連携すらありませんでした。

今回の武漢クライシスは飲食業など、基本的には現金商売、普段からあまり銀行とお付き合いのない業種を直撃しており、慣れの中でのコミニケーション不足も相まって、手続きが遅れているのだと承知しております。

今後は順次給付手続きや、融資等も履行されると思いますが、経済的にこれから2年から3年の赤字は続く業種は多い状況が続くと思います。当然補助金だけでは不十分。融資については5年から10年の据え置きと言うような前例のない対応も必要です。

地域金融機関の責任者の方々からも、金融マンとしての矜持、使命感を根拠に「この状況下であるからこそ、私たちももっと企業に貸していきたい、しかしその環境にない。」、「こんな時にこそ地域の皆さんのお役にたたなければならない」と言う現場からの声に対して、今回は日銀が柔軟な対応に乗ってきています。

緊急事態宣言が全国的に解除され、少しずつ日常を取り戻しつつある中で、新たなフェーズにおいての対応策を党内で議論をし、結果を出していく所存です。

皆様何卒今しばらくお待ちください。